網入りガラスの熱割れの原因とは?原因8選と熱割れ対策方法について
みなさんは、網入りガラスをご存知でしょうか?
網入りガラスとは、その名の通りガラス内部に網のようなワイヤーが入っているガラスのこと。
この網入りガラスを導入する際は、熱割れを引き起こしやすく注意が必要なんです。
ここでは、ガラス再生研磨の専門業者である弊社が、網入りガラスの熱割れの原因と、熱割れ対策について詳しくご紹介します。
また、熱割れってそもそもどういった状態なのかも解説致しますので、網入りガラスに関するお悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。
網入りガラスって何?
ここでは、網入りガラスを知らない方にも、わかりやすく網入りガラスの概要について詳しくお届けします。
網入りガラスとは、都市計画法などで防火地域または準防火地域に指定されている場合に導入されやすいガラスの種類になります。
具体的には、一般的に導入される防火設備ガラスのことで、ガラスの中に網のようなワイヤーが入っているガラスのこと。
ワイヤーの形状はさまざまで、「クロスワイヤー」や「ヒシワイヤー」、「線入り」などの種類が存在します。
網入りガラスの特徴について
網入りガラスは、前述でご紹介した通り、網の中にワイヤーが入っているガラスになりますが、比較的安価に導入できる点が最大のメリットになります。
古くから防火設備としての導入率は高いのですが、デメリットも存在します。
それは、ワイヤー部分が錆びることによって発生するガラスの錆び割れや、ガラス全体の温度差によって生じるガラスの熱割れを引き起こしやすいということです。
このように、網入りガラスには破損の要因がつきまといます。
そのため、最近ではワイヤーの入っていない防火・耐火ガラスが利用されることが多いのです。
網入りガラスの熱割れの原因とは?
ここでは、網入りガラスの熱割れの原因について詳しくご紹介します。
網入りだから日射吸収率が高まるため
網入りガラスは、その名の通りワイヤーが入っております。このワイヤーが入っていることで、太陽の熱を吸収してしまうんです。
太陽の熱を吸収しやすいため、ワイヤー部分が熱を持ち、ガラス周辺温度が高まります。
しかし、サッシ部分に隠れているガラスは日が当たらずに温度は低いままです。すると、ワイヤー部分やガラス中央部分は、日が当たり高温なのに対して、サッシ部分の温度は低いままという温度差が発生。
この状態が加速すると、ワイヤー部分やガラス中央部分が高温になりガラスが膨張します。
しかし、サッシ部分は低温のため膨張せず現状を維持するのです。
すると、ガラス中央部分のみが膨張を加速させ、締め付けているサッシ部分の圧力に耐えられなくなり、ガラスが破損します。これがガラスの熱割れです。
また結露を繰り返し、内部のワイヤーが錆びてしまうことで、錆が加速し、劣化した部分からガラスが割れてしまうことも。
このように、網入りガラスは網入りだからこそ、劣化しやすい傾向にあります。
雨や塩害も関係している
海沿いの高層マンションやビルなどでは、海風によって塩分が運ばれ、ガラスに付着することがあります。
もちろん、迅速に塩分を洗い流しメンテナンスを行えば良いのですが、中にはその状態のまま放置してしまうこともありますよね。
このような状態を長期間放置すると、塩害といって、ガラス表面に塩化ナトリウムの結晶が付着し、ガラス傷の原因になります。
一度、塩化ナトリウムの結晶が付着すると、空気中の排気ガスなどの酸性成分とが混ざり合い、塩害が加速し、ガラスが白濁するガラス焼けを引き起こします。
これらは、ガラスから溶け出したアルカリ成分や大気中の酸性成分の化学反応によって発生しますが、この状態まで放置すると、ガラスの劣化がひどくなり、ワイヤー入りの網ガラスは破損リスクが高まります。
ですので、ワイヤー入りのガラスこそ日々のメンテンスが重要なのです。
ワイヤーの錆が関係している
網入りガラスには、ワイヤーが入っていますが、このワイヤーが入っていることで錆割れのリスクが高まります。
錆割れとは、ガラスが結露等を繰り返すことで、ワイヤー内部が錆びてしまい、錆が広がったことでガラス本体にもダメージを与え、ガラス割れにつながる現象のこと。
結露をこまめに拭き取ることはもちろんですが、海沿いの塩化ナトリウムが含まれる地域では、塩害による錆割れも注意が必要です。
日頃のお手入れ方法が間違っている
網入りガラスに限ったことではありませんが、ガラス表面に付着した水垢やウロコをゴシゴシと最近流行している「メラミンスポンジ」や「ダイヤモンドパット」で擦る、または酸性洗剤の使用方法を誤り「ガラスの酸焼け」を引き起こすなどの間違った対応をとると、熱割れのリスクが高まります。
柔らかいスポンジでガラス表面をなでるように擦る、または酸性洗剤を利用する場合には、その後十分に表面を洗い流すなどの対応が必須です。
遮熱フィルムを貼っている
窓際の生活環境を整えようと、ガラスに遮熱フィルムを貼る方も意外に多いです。
スタンダードタイプのガラスに遮熱フィルムを貼ること自体は、問題ありませんが、ただでさえ熱に弱い網入りガラスに遮熱フィルムを貼ることはおすすめできません。
遮熱フィルムを貼ることで、ガラスやワイヤーの日射吸収率がより高まり、ガラスの膨張、破損の要因になります。
絶対に網入りガラスには遮熱フィルムを貼らないようにお願いします。
カーテンやブラインドによるもの
窓際に遮光性の高いカーテンやブラインドを取り付けていると、それらが熱を集めてしまい、ガラスへ反射し、それによりガラスの熱吸収率が高まる可能性があります。
ガラスとカーテンが近かったり、カーテンが黒く光りを集めやすい場合には、特に注意が必要です。
冷暖房器具によるもの
冷暖房が直接、網入りガラスに当たるような環境の場合、ガラスの温度差が発生しやすいため、ガラスの熱割れにつながりやすいです。
ガラス面と室外の温度差ができる限り発生しないよう、冷暖房の管理も徹底する必要があります。
最低でも網入りガラスに直接冷暖房が当たらないように工夫してください。
ガラス自体の経年劣化によるもの
網入りガラスは、経年劣化によりワイヤーに錆が発生するなどの変化が生じます。
当然ですが、劣化が進むとガラス割れのリスクが高まりますので、定期的にガラス再生研磨業者などに網入りガラスの定期診断をしてもらうことをおすすめします。
網入りガラスの熱割れを防ぐ対策方法について解説!
ここからは、網入りガラスの熱割れを防ぐための対処・対策法について解説します。
防耐火ガラスへ交換する
前述でもお伝えしましたが、網入りガラスは、費用を抑えて導入できる反面、熱割れリスクやこまめなメンテナンスが必要となり維持をするのが大変です。
そのような場合には、近年導入されることの多い「防耐火ガラス」への交換をおすすめします。
防耐火ガラスは、ワイヤー等は入っておらず、超強化処理を施したガラスのことで、見た目は普通のガラスと変わりません。
種類にもよりますが、強化ガラスの2倍以上の強度があり、破損リスクが少なく防火地域に指定されている場所でも活躍します。
ただ、防耐火ガラスにもデメリットが存在します。
それは、導入費用です。
特殊加工が施されているため、通常のガラス交換と比較すると、物によっては倍以上の価格差があります。
※防耐火ガラスをご検討中の方も、一度弊社にご相談ください。というのも、既存の網入りガラスの状態によっては、ガラス再生研磨サービスでリーズナブルな価格で対応できる場合がございます。
ガラス用遮熱フィルムを貼らない
通常のガラスよりも熱を吸収しやすい網入りガラスでは、より熱を吸収する遮熱フィルムを貼らないようにしましょう。
遮熱フィルムを貼ることで、より熱を吸収してしまい、ガラスが膨張し熱割れリスクを高める原因になります。
ガラス付近に家具などを置かない
ガラス付近に黒いカーテンを配置したり、色の濃い家具を配置することで、常にガラス付近に熱が集まりやすい状況となってしまいます。
ですので、ガラス温度が上がらないように家具のレイアウトなども工夫しましょう。
結露をこまめに拭き取る
寒暖差が大きくなる秋口や初冬などでは、窓際に頻繁に結露が発生します。
通常の結露と違い、網入りガラスでは、放っておくと内部ワイヤーの錆の原因になりかねません。
ですので、結露が発生した際は、こまめに拭き取ることをおすすめします。
ゴムやパッキンの劣化に注意しよう!
経年劣化によって、ゴムやパッキン等にひび割れが発生する場合があります。この状態を放置しておくと、ガラスの先端に傷をつけてしまい、ガラス自体も劣化する原因に。
定期的にゴムやパッキンが劣化していないか、2〜3ヶ月に1度確認することをおすすめします。
冷暖房器具を近づけない
網入りガラスに冷暖房器具を近づけて使用してしまうと、ガラスの温度差が大きくなり、熱割れ破損の元です。
冷暖房機器具の配置を調整できる場合には、直接ガラスに当たらないように工夫してください。
窓ガラスの熱割れリスクを軽減するガラス再生研磨サービスを利用しよう!
弊社は、長年ガラス再生研磨の業界でサービスを展開しています。
今回ご紹介したような網入りガラスの傷消しはもちろんのこと、網入りガラスの状態を診断し、必要な場合にはガラス交換まで対応いたします。
もちろん、ウロコや水垢の付着が少ない状態では、ご使用の網入りガラスの寿命をガラス再生研磨技術で伸ばすことも可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
ガラス診断やお見積もりは無料になりますので、下記のリンクよりお申し付けください。
※現在、温泉施設・ホテル・ビル等のガラス再生研磨のご依頼が多く寄せられております。ぜひ、お早めにお問い合わせ頂けますと幸いです。
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